第37回日本自己血輸血・周術期輸血学会学術総会の開催にあたって

2024年1月
第37回日本自己血輸血・周術期輸血学会 学術総会会長
地方独立行政法人 東京都立病院機構 東京都立墨東病院 輸血科
藤田 浩

第37回日本自己血輸血・周術期輸血学会学術総会を2024年7月5日(金),6日(土)に, JR「御茶ノ水駅」から徒歩1分,東京メトロ・千代田線 「新御茶ノ水駅」直結のソラシテイ・カンファレンスセンターで開催いたします。37回目と歴史ある学術総会の会長を務めさせていただくことを大変光栄に存じます。

本学術総会のテーマは「自己血輸血の再興~持続可能な多様性のあるステージに向けて~」とさせていただきました。医学の進歩により,手術手技の向上や薬剤の使用による術中出血量の減少もあり,自己血輸血に対する関心の低下があります。しかし,少子超高齢化と若年者の献血離れによる献血数の減少や災害など有事に備え,常に血液の需給バランスの悪化を懸念し,様々な自己血輸血のノウハウを維持することが重要ではないか,と再考されるものです。また,周術期輸血も本学会の大きなテーマです。いかに適切な周術期管理を実践していくことができるか? 診療科,麻酔科の知識だけでなく,輸血学,薬学,臨床工学,看護学などの知識が求められ,多職種が連携する必要があり,総合力が求められます。 COVID-19は5類となって約半年ほど経過しましたが,今回も,2023年の広島での第36回学術総会と同様に,皆さまと会場でお会いし議論を深めたいと思います。

東京,お茶の水には,二つの聖堂があります。学会会場から北へ,聖橋を渡ったところには,湯島聖堂(日本の学校教育発祥の地)が,南へ坂道を下れば,東京復活大聖堂(ニコライ堂)があります。明治初期では高台であった,ニコライ堂の塔の最上階から撮影された,有名な風景写真をみると,「江戸から東京」へ変貌する予感を感じることができます。また,神田神保町などの神田地区はカレー激戦区として有名で,皆さまにもお楽しみいただけるものと思います。
 そのお茶の水で,皆さまとお会いできることを楽しみにしています。