会長挨拶

 このたび、「自己血輸血鳥瞰:過去・現在から将来の発展を目指して」をテーマとして第27回日本自己血輸血学会学術総会を平成26年3月7日(金)、8日(土)に、秋田市にぎわい交流館で開催させていただくことになりました。
 この度の学術総会のポスターは雪渓の残る鳥海山とさせていただきました。鳥海山は、日本海沿岸に近く標高2,236mの独立峰で、古くから日本海を往来する船乗りにとってもよき目印であったとされています。自己血輸血においても、秀麗鳥海のいただきに登るがごとく、高所から自己血輸血の過去から現在まで、鳥瞰するのによい機会と考えております。
 先達の皆様のご尽力による自己血採血の環境整備、自己血輸血の適応拡大、自己血輸血看護師制度の導入などで自己血輸血が発展・普及してきております。その一方で、自己血の同種血に対する優位性の検証、自己フィブリン糊の保険適応へのサポート、自己血輸血看護師制度の充実、また、血液センター等との連携など、解決するべき課題も山積されております。本学術総会では、高所から自己血輸血の全体像をとらえることで、課題解決のための新たな道筋を見いだし、その結果、新な将来の発展を目指したいと思っております。
 今回は、27回目の学術総会となりますが、秋田市で開催されますのは第17回総会以来10年ぶり、2度目となります。3月ですと雪が多少残っているかもしれませんが、会場である秋田市にぎわい交流館周辺には、秋田県立美術館、千秋公園、赤レンガ郷土館など、散策できる場所が数多くあります。秋田新幹線「スーパーこまち」を途中下車すると、東北の小京都と呼ばれる角館や秘湯が多い田沢湖周辺もご堪能いただけます。また、秋田の食文化はとても豊かで、きりたんぽ鍋、稲庭うどん、秋田の沿岸魚であるハタハタ、酒どころ秋田の名酒の数々なども楽しんで頂けます。
 充実してきた自己血輸血看護師制度ですが、第11回学会認定・自己血輸血看護師認定試験も予定しております。
 多くの皆様が学術総会においでいただくことを心からお願い申し上げます。
平成25年7月吉日
第27回日本自己血輸血学会学術総会会長
秋田県赤十字血液センター所長
面川 進
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